健康診断をするのと同じように、1年に1回は、ファイナンシャルの健康診断をしましょう。下記は、私が皆さんにおすすめするファイナンシャルのチェックリストです。
1.相続人の見直し:銀行預金、生命保険、ペンション、個人年金、IRAなどの相続人に誰の名前を記入したか、ご記憶にありますか?もしはっきりしなければ、是非、時間をとって見直してください。特に、その口座を開いてから現在までに、結婚、離婚、出産、親族の死、などの出来事を経験されている方は、絶対に見直しが必要です。ニューヨークで、去年ニュースになった不幸な出来事がありました。ある女性が百万ドルのペンションを遺して急死しました。この女性には20年間連れ添った夫がいました。ところが、ペンションをスタートしたのは、まだ結婚前だったので、相続人が、母親と叔父と姉になっており、結婚後、相続人の変更をしていませんでした。母親も叔父もすでに他界しており、百万ドルのペンションは全て、姉が相続することになりました。夫は裁判を起こしましたが、亡くなった女性の意思を証明するものは他に何もない以上、書類上の相続人に相続させるしかないという結果でした。
2.財産の名義の見直し:不動産などの財産の名義がどうなっており、それが税金面、相続面でどのような取り扱いになるか、はっきりと理解していらっしゃいますか?もし2人以上の共同名義になっている場合、Joint
Tenancy、Community Property、Tenancy In Common など、登録方法の違いにより、税金のかかりかた、相続の仕方が異なります。また、トラスト(信託)を持っていらっしゃる場合には、その財産の名義が、トラストの名義に正しく変更されていることをご確認ください。トラストをせっかく作っても、名義変更をしていなければ意味がありません。
3.健康保険:現在加入していらっしゃる健康保険の内容に、ご満足ですか?健康保険も新しいプランが次々に出てきており、内容の見直しをして、他のプランや他の保険会社のプラント比較してみることにより、より良い内容の保険に今より安い掛け金で加入できるかもしれません。子供さんの年齢により、ご両親と子供を別のプランに分けることで、保険料が安くなる場合もあります。また、税金の特典のある、ヘルス・セービング・アカウントを開設し、それに連動した、免責額の大きい保険プランに変更することで、医療費の節約になる場合もあります。そして、もうすぐ65歳になられる方は、メディケアの準備もお忘れなく。すでにメディケアに加入していらっしゃる方は、1年ごとにプランの変更ができますので、現在加入しておられるメディケア補助保険の内容を、見直してみることをおすすめします。
4.生命保険:人生のさまざまな段階に応じて、生命保険は重要な役割を果たします。今お持ちの生命保険の種類や保険金額は、現在の状況に合っていますか?もしくは、生命保険をお持ちでない方で、最近結婚されたり子供が生まれたなどの変化があった方は、生命保険の購入を一度考えてみられる必要があるでしょう。
5.事故・病気への備え:突然の事故や病気で、正常な判断ができなくなった時、治療の方針の判断やお金の管理を誰に任せるのか、健康なうちに決めておく必要があります。今現在健康で普通の生活をしているあなたが、近い将来事故や病気で一時的な不具になる可能性は、死亡する可能性よりもずっと高いといえるでしょう。医療委任状、ファイナンシャル委任状などは、エステートプランの一部として不可欠です。
6.投資内容:ミューチュアルファンド、401(k)、403(b)、IRA、アニュイティー、個人年金などの投資の運用成績を、定期的に見直していますか?案外、入れっぱなしでほとんど気にしていないとか、ファイナンシャルプランナーに任せっぱなしという方が多いようですが、それはとても危険です。必ず定期的に見直して、必要に応じて、投資先や、投資の分配を変更しましょう。
7.退職年金、リタイアメントアカウントへの積み立て:給料から天引きで積み立てている年金プランの場合、積み立てを忘れるというケースはないでしょうが、それ以外の方は、毎年期限までに、IRSで決められている積み立ての限度額いっぱいまで、リタイアメントアカウントに積み立てるのを、忘れないようにしましょう。これをするかしないかで、あとから大きな違いが出ます。
8.遺産税・相続税の対策:ご自分の資産の総額を把握していらっしゃいますか?現在、遺産税がかかるかどうかの限度額は$2ミリオンドルです。2009年にはこれが$3.5ミリオンに増え、2010年には遺産税は資産の金額にかかわらずゼロとなり、2011年から、$1ミリオンに減ります。注意しなければならないのは、2010年に遺産税がゼロとなると、その代わりに、キャピタルゲイン税が増えます。また、配偶者間の相続の無制限控除がなくなります。さて、これらの遺産税の限度額を超えるか、それに近い資産をお持ちの方は、相続税対策が必要です。
9.トラスト・遺書の内容のアップデート:トラストや遺書を何十年も前に作って、そのまま一度も変更を加えていない方がたくさんいらっしゃいますが、要注意です。トラストを作った時点の自分の意志が、時間が経って変っている場合があります。また、離婚、結婚、出産など、家族環境が変ったかたもいらっしゃるでしょう。内容は定期的に見直してください。
10.書類の保管場所:トラスト書類・遺書・委任状などを、銀行の貸金庫に保管するのはあまりお勧めできません。あなたに万が一のことがあった時、ご家族のかたにとって、銀行の貸金庫にアクセスしなければならないのは、非常に大変です。特に、貸金庫の存在や、鍵の保存場所を家族に知らせていなかった場合、せっかくの書類が発見されず、プロベートになってしまった例もあります。
11.家族と話す:あなたのエステートプランについて、日ごろから、家族と話しておきましょう。子供たちの方から親に対して、エステートプランの話を持ち出すのはとても難しいものです。親の方から、オープンにこういった話をすることで、子供たちにとっても気が楽になり、感謝してくれることでしょう。
